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2007年9月号

土曜日, 9 月 1st, 2007

700億円にのぼる呉市の失敗事業が、今ここにきて、市財政を危機的状況に陥らせているのを御存知だろうか?
それは、阿賀地区の海岸を埋立てたマリノポリス事業である。今から20何年前、海洋レジャー基地を作る計画だった。本誌創刊の頃の計画だったからよく覚 えている。天応のポートピアランドの埋立てが終わった頃である。日本全国にレジャーランドが乱立して、ことごとく失敗した時代だ。
北海道夕張市の財政破綻後の市の惨状をマスコミに報じられる度に、借金財政の多くの地方自治体は、明日は我が身と震え上がっている!?
そんな中、呉市はマリノポリス事業だけでなく、埋立て事業のことごとくを失敗しているのである。呉ポートピアランド破綻は全国に知れ渡ったし、またその 横の海岸を埋立てた事業も、今は宙に浮いてしまっている。おいおい、どうなってるんだ!?と言いたいのは私だけではないだろう。
現在呉市は「大和ミュージアム効果」で表面的には脚光を浴びているが、市財政は危機に瀕しているのである。大和ミュージアム効果で町が儲かるチャンスな のに、儲けようとしない行政は、借金返済のことで頭が回らないのだろうか。8月末で閉鎖される音戸ロッジの件も、何をか言わんや、である。音戸ロッジの立 地の良さは、全国的にみても「買い」の筈なのに、行政は「売り」を決めた。「日本一の健康ランド」になる可能性がある土地なのにもったいない話である。大 和ミュージアムで盛り上がっている時期なのに、ブームに水をさすような音戸ロッジ閉鎖劇である。
借金返済に関係があるのか、2つの行政の素早い対応!?の記事が新聞に載った。「呉市の小・中学校統合で閉校になる予定の20校を民間に売却」と「呉市 は、小学校給食費滞納の親の給与の差し押さえ」の2件だ。給食費滞納の件はいいと思うが、閉校売却の方は、もっと論議があって然るべきではないだろうか。 地域の反対運動が起きない内に進めようというのだろう。
呉市は新市政になり、何かいい動きをつけてくれることを期待していたが、どうにも見えてこないのである。積極的な政策より消極的な政策だけが目立つの だ。それもこれも、マリノポリス事業の失敗の借金の為だとしたら、それこそ市長自ら市民に今の市の現状を伝えればいいのである。情報開示をすればいい。
大赤字財政でも、お金をかけないといけないことは思い切って進めるべきなのである。

今月号のビジネス特集の中で、呉共済病院の新院長小野さんに話を伺った。その中で、小泉改革の新医療制度では、町の中核病院の存続は難しいといわれる。 特に研修医制度が変わり、地方病院に研修医が集まらない。大都市に医療のすべてが集中してしまうという。医療も格差問題が起きているのだ。このままでは地 元出身の医者を呉に呼び寄せるか、計画的に地元で医者を育てる以外に中核病院は生き延びる可能性は少ない、というのが現状らしい。呉市は、市民病院を持た なくていい医療環境にあるのだから、積極的に中核病院支援を考えてもらいたい、と思ったのである。