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2008年3月号

土曜日, 3 月 1st, 2008

○月○日
呉市の中心地域の小学校の統廃合が進んでいる。その流れの中で、この3月廃校になるのが辰川小学校と片山小学校である。辰川小学校は96年、片山小学校 は83年の歴史を閉じる。灰ヶ峰の麗、昔でいえば荘山田村地区は呉浦でも早くから開けた地である。長い間その地区のコミュニティの中心だった小学校が次々 と消えていこうとしている。
本誌3月号は、恒例の卒業高校生の特集である。毎年続けてきた特集だから、20年以上卒業生を見続けてきたことになる。バックナンバーの3月号を何冊か 取り出してみる。そうすると、今と変わらぬ高校生の貌が並んでいる。時代は変われど、高校生は相変わらず、それなりの貌をしている。中でも地元に居続ける 最後の時を実感している卒業生の貌は、何とも迫力があり目が輝いて見える。
少し変わってきたことといえば、最近の高校生は、無理して地元を離れなくてもいいという“親といつまでも派”が増えたかな、ということ。また、“絶対地 元から外に出てやる派”と“親といつまでも派”の差がなくなってきているカンジもする。都会での大学生活は満喫したから、“都会体験一丁上り”として親元 に戻りたい、しかし地元で就職先がない、コマッタコマッタというカルイ若者が増えているのも事実である。
話を最初に戻すが、廃校になる辰川、片山小学校のことである。3月号の記事にする為に二校の卒業アルバムをめくり続けた。そこには、校舎の全貌、校長、 先生達、卒業クラス写真、クラブ活動、イベント、修学旅行などの写真がどの年も同じように編集されている。時代に添って古い時代のアルバムから見ていく。 片山小学校の卒業アルバムは、なんと昭和2年のものが残されている。戦前のアルバムに写った小学生達の貌は、戦後アルバムの中の小学生とは確実に違ってい る。何が一番違うかというと、姿勢である。背骨がすっと伸びて、眼に力があるのだ。
昔ながらの木造校舎は新しい鉄筋校舎に変わる。そしてプールの登場だ。卒業アルバムもモノクロからカラー写真に変わる。それに連れて、学童の数も減り、クラス写真も個人撮影になっていく。
そんな卒業アルバムをめくっていて、知り合いに出会ったのには、少々驚いた。脚本家の池端俊策さんと呉信用金庫理事長の大年健二さんは、共に昭和33 年、片山小学校と辰川小学校を卒業している。お二人の小学校時代の貌は、現在の貌と殆ど同じようだというのもおかしい(怒られそうだが)。また辰川小学校 の先生として写っていた私の高校時代の同級生を見つけた時は、正直嬉しく懐かしかった。
私は和庄小学校出身で、いまだ小学校は存続しているが、先のことは分からない。こうして小学校がポツリポツリとなくなっていくのが現実である。私の先輩達、団塊の世代の人達がリタイアしていく中で、彼等の通った小学校がなくなっていく、それが時代の流れなのだろうか。
昔の地域の小学校は、その地域のコミュニケーションの核施設だった。各世代の卒業アルバムをみていると、同じ名字の小学生が多いことに気づかされる。そ れは、兄弟であったり、親と子であったり、親戚であったりと、地域ならではの会話が通用する元が、小学校にあったのである。
小学校がなくなる、ということをもう少し市民は話題に上げてもいいと思うのだ。
自分の通った小学校に行ってみることをオススメしたい。
とにかく、この3月で呉の2つの小学校がなくなることは事実なのです。
○月○日
“地酒とジャズで楽しまナイト”というイベントに顔を出す。呉森沢ホテル、山城屋、呉の蔵元が主催で、ジャズを聴きながら、地酒に合う料理を味わおうと いう企画だ。いま、呉地域の地酒は西条の酒に勝るとも劣らぬ酒を作り出していることを、呉市民はあまり知らない。地酒とは、その地で作られた酒で、地元で 飲むからこそ地酒と呼ぶのである。その呉の地酒は、外で評価され、人気が上がっているのに、地元では千福以外はあまり飲まれていないのが現状である。そん な状況を変えようや、旨い地酒は地元で飲もうや、という集まりだったのである。私が企んでいる“呉酒まつり”と同じ方向のイベントである。
今年になって旅した町は、金沢と奈良である。二つの町は酒処としても有名で、料理屋や居酒屋には、必ずといっていい程地酒がラインナップされている。店 主のオススメ地酒を飲みながら肴をつまむのは旅冥利に尽きるのだ。そんな店が多ければ多い程、いい町と呼びたい。その地で商売をするからには、その地の情 報、食材や地酒のことに通じてなくてはならないし、その上で自分のものにする料理人こそ魅力があるのである。そんな料理人が多いのが今の金沢や奈良の町 だ。
呉もそんな町にしたいものである。それにはまず地酒を飲まないと、想像力が湧いてこない。地元の食材と地酒と合う料理を編集し直すにも、まずは色々試したい。そこで、そんなイベントを少しづつ重ねていきたいと思っている。
ということで、酒を飲む機会が増えているのだが、そんな中でいつも思うことに、カキと穴子とナマコ、呉地域の冬の三大海産物がある。この三大海産物の料 理の広がりのなさには、少々がっかりしている。オイスターバーのような食べ方をさせる処もないし、穴子はもっともっと料理法があるのに考えない。
地酒とベストマッチの三大海産物の料理、ちょいと考えてみませんか。こんなことが、実は観光客が動くきっかけになったりすると思うのである。