Archive for 8 月, 2008

2008年8月号

金曜日, 8 月 1st, 2008

○月○日
〝呉の地酒を飲む会〟を呉森沢ホテルで開いた。11月8日㈯、呉の料理店やスタンドで開催する〝呉酒まつり〟の為の試飲会である。30数軒の料理人さんが各店自慢の日本酒に合う料理を持ち寄ってくれたのである。その料理は会場に設けたテーブルでは足りないほどの多さだった。和食、洋食、中華と、日本酒に合う料理は、バラエティに富んだもので、何というか、作り手の趣向がバラバラなのに、テーブルの上の風景が見たことのないエネルギーを感じさせたのだ。通常ホテルでのテーブルに並ぶ料理はコーディネートされている。しかし、今回のテーブルの上の料理はバラバラなのに熱気がある。こんなテーブル風景は見たことがなかった。そんな中、驚きながら一番嬉しそうな貎を見せていた人が呉森沢ホテルの森沢さんだった。森沢さんも私と同じようにこのテーブルの上の風景がおもしろかったのだろう。そのせいでもないのだろうが、会場を無料提供してくれたのである。
呉は一年を通じて豊かな食材に恵まれた地域である。また近代の歴史の中で培った食文化もある。今回集まった料理を見ていると、改めて日本の食の多様さに感心するのである。この多様な食にガップリ四つに組めるのが日本酒。呉の地酒も食前酒から食中酒、そして食後酒と多様である。とにかく地酒を試して貰いたい、飲み比べて貰いたいのである。
この一夜限りの酒風景は、多様であればあるだけ〝酒まつり〟の魅力を増していくのである。と、カタイことを言いつつこの日の飲む酒のうまかったことー。

○月○日
広の広島国際大学に行く。広キャンパスに入るのは初めてである。黒瀬キャンパスへは一度行ったことがあるのだが、私のような仕事をしている者としては、ちょいと恥ずかしいことである。
学長の森永規彦さんにお会いした。森永さんは広に住んで6年目、この四月から新学長になった。現在広島国際大学は、黒瀬、広キャンパスに6学部、14学科、5000人の学生がいる。創立10年にして、これ程大きく伸びた大学は珍しいと言われている。
広キャンパスに通う学生は約2500人。そのせいか、最近の広の町は、やはり若い人の姿が目につくのである。近大工学部が東広島に移り、淋しい時期が続いた広町は、今や学園の町として新しい風景が展開し始めている。
そのへんの新しい展開情報を本誌でも掲載していく予定である。
この日、一番驚いたのは学生食堂。講堂のようなワンフロアに端から端までズラーッとテーブルが並んでいる。間違いなく呉一大きな食堂なのである。今度行った時は、是非ここで食べてみたいと思っている!?
最近よく聞くことは、新広駅の人の混雑振り。労災病院や広支所も新しくなり、そして広島国際大学と、老若男女入り混じった多くの人出を見ることが出来る。呉中央地区の閑散振りを見慣れている人は、さぞや新広駅風景は新鮮に見えることだろう。

○月○日
伊東駅に着いた。呉駅から6時間かかっていた。宮迫千鶴さんの葬式に参列するためである。伊東までの車中、本誌に連載していた〝惑星とコミュニティ〟を読み直した。2000年から題名を変えて始まったエッセイは、宮迫さんの暮らし振りの中からあぶり出てくる地方からのメッセージに共感する読者が多かったのである。エッセイが書かれた順番に読み進めると、その時々の場面で、宮迫さんがどう感じ、どう楽しんでいたのか、読む側に明快に伝わってくる。そして、あっという間に読了した。
その時思ったのである。このエッセイは本にまとめなくてはならない、と。
葬式の会場で宮迫さんの夫である谷川さんと言葉を交わした。その中で、このエッセイを本にして貰いたい、と頼まれたのである。
絵と共に宮迫さんの遺作が私の手元に残っていることを強く感じたのである。