Archive for 5 月 21st, 2009

2009年6月号

木曜日, 5 月 21st, 2009

◯月◯日
久し振りに風邪をひいたら、これが長持ちで、すでに2週間以上咳が止まらない。ちょうど豚インフルエンザが発生した時と重なっていたので、人前に出た時の自分の咳の具合に参っているのである。
新しく連載を始めた〝温故知新新聞館〟に掲載するために、毎月図書館に通っている。今から52年前の昭和32年、6月の中国新聞である。今回で3回目になるが、読む程に興味がふくらんで、ついつい紙面の隅から隅まで読んでいる自分に気づく。時計を見ると、あっもうこんな時間になっている、という具合だ。
紙面に躍る見出しの文字は、昔も今も変わらぬ〝改革〟という二字!?私たち日本人は〝改革〟とつけばひと安心する民族だということが、昔の新聞を見るとよーく分かる。十年一日、お上と政治家V.S国民という図式の中での改革論議は、ずうっと続きながら、今も全く変わっていないことを昔の新聞が教えてくれるのである。
また、新聞をまとめて読むと分かることが、〝社会のつながり〟である。私たちが暮らす日本という社会は、タテ、ヨコ、こうつながって動いているんだ、ということが大まかに見えてくる。小・中・高校の教材にこれほど適したものはない、と思ったものである。
そして、新聞の紙面の〝情報〟は、そのまま過去のものとして止まり続けるのだが、私が50何年振りの紙面を掘り起こすことで、その〝情報〟は「乗り換え」や「着替え」を起こしてくる。歴史の〝情報〟は未来のどこかを指差しているのである。
今年は、松本清張生誕100年ということで、様々なメディアで作家松本清張の作品が取り上げられている。何ヶ月か前に〝松本清張の生誕の地は広島だった〟という記事が新聞に載った。それまでは九州の小倉が生誕地とされていた。それが、松本清張が生まれた時の記念写真が、広島の写真館で撮られていた、と判ったのだ。松本清張と広島との縁は、以前から言われていたのだが、その時、呉の川原石を舞台にした短編小説を読んだことを思い出したのである。10年位前に、呉市の市史編纂室の人に見せて貰った。戦後の呉、川原石の回漕問屋の周りで起こる物語だった。ということで、その小説を紹介しようと思ったのだが、題名が思い出せない。市史編纂室にも問い合わせたが、題名が分からないと︱と、いまだ不明である。
◯月◯日
宮迫千鶴さんが亡くなって、そろそろ一年が来ようとしている。
この5月、宮迫さんが住んだ伊豆高原ではアートフェスティバルが開催されている。昨年は、谷川晃一さん、宮迫さん夫妻の展覧会は中止されたが、今年は、亡くなった宮迫さんの作品と谷川さんの新作展がいつものように開催されている。
先日、谷川さんから宮迫さんの講義をまとめたリーフレットが送られてきた。木戸出版から出した〝宮迫千鶴の小さな楽園の作り方〟など、宮迫さんが亡くなって出版された本は、リーフレットを含めて4冊を数えている。宮迫さんのコトバや文章は、元々定評があり、素晴らしいエッセイストだったことは広く知られているが、宮迫さんのアート、絵の評価がまだまだ俎の上に乗っていない気がしてならないのである。本誌のたくさんの表紙絵を見るたびに、新しい発見があるのだが、宮迫さんの絵をつくづく大事にしないと、と思う昨今である。
◯月◯日
呉ポートピアパークにある展示会場に行く。映画〝バック・トゥ・ザ・フューチャー〟に登場した車、デロリアン号が、なんと電気自動車に変身して、やってきているというのだ!?
展示会場の端、テントがポツンと張られた処に、あのデロリアン号が置かれてあった。その横に、久し振りに会う藤井さんの姿が見える。藤井さんは、昔からエコに興味を持ち、仕事につながる素材を一つ一つ大事にしてきた。中でもネットでのデロリアン号との出会いは、会うべき人に出会い、その輪が広がり、そして集まった人達の手で電気自動車デロリアン号が出来上るという驚くべき結果につながった。まるで物語のように、デロリアン号がEV車に変身してしまったのである。今は、家庭用電源で充電して、50㎞走行が可能だが、電池次第で走行距離はどんどん伸びるという。ネットで集まった素人・プロ集団!?のこの現実は、物語になりそうである。
◯月◯日
〝婚活〟は日本の少子化問題を解決する一つの突破口になるかもしれない、と思ったのである。ここ数年の〝格差本〟を読むうちに〝婚活本〟に当たった。読めばなるほど、そうなのか、とナットクの本が多く、地方都市の呉のマチでも同じことが見えてくる。男子がどんどん結婚出来なくなっている、というより、結婚しにくい状況に追い込まれているのだ。当たり前に、30ぐらいになったら、自然に結婚出来た時代は、もうとっくに過ぎてしまっていたのである。地方のマチのいいところ、隣近所のオジさん、オバさんが〝あんたええ齢になってきたけぇ、結婚せんにゃあ〟というおせっかいやきの人たちが、急にいなくなる社会になってしまっていたのだ。
若い男たちは、生活力、生きていく力が足りないことを知った時、内向きにならざる得ない状況にどんどん追い込まれていく。このままいくと、男子が40才までに結婚出来る人は、2人に1人ぐらいになるかもしれない!?結婚をしなければ子どもは生まれない。要するに少子化に歯止めはかからないのだ。
本誌では〝婚活〟のことを、真面目に続けていかなくてはならなくなった!?