Archive for 12 月, 2010

2011年1月号

火曜日, 12 月 21st, 2010

○月○日
今年も恒例の「自然薯会」に出席した。この会は、広島工大教授の上嶋さんが穫ってきた自然薯を肴に飲む会である。既に10数年続いている。今回の収穫地は県北の戸河内とのこと。呉地域や周辺の山は、既に荒らされていて、しかも今年はイノシシに先を越された跡を見ることが多かったという。しかし、毎年どんどん自然薯狩りがむずかしくなる中でも、必ず収穫してくるのが上嶋プロ。上嶋さんは・海の環境・の専門家だが、実は「山の環境」の達人でもあるのだ。
自然薯はキメの細かいおろし金で摺り下ろすのだが、これが中々大変で、フツーの山イモに比べて5倍くらいの力が要る。摺り下ろした自然薯を持ち上げると、一つの塊になりまるでモチのようである。これを、また摺り下ろした大根などと混ぜ合せ、上嶋流の自然薯トロロが出来上がる。これが旨いのなんの!これほど自然の恵みだ、と感じさせてくれる食べものを知らない。
一年に一回の秋の御馳走、上嶋さんに感謝であります。いや、本当にそう思っておりますのだ(笑)。

○月○日
南海ホークスOB会に出席するために大阪に行く。私の出席は今年で2回目である。
南海ホークスが、呉の二河球場でキャンプを張っていた縁で、シロクマの川西さんが今でもホークスとの繋がりを持ち続けている。とくに往年の大投手杉浦忠さんに可愛がられた川西さんは、ホークスOB会に出る度に、堺市にある鶴岡監督と杉浦さんの墓に参るという。私も昨年お参りしたが、お寺の裏の墓地に、鶴岡さん、杉浦さん、そして現在大リーグの黒田投手の父の墓が一所にある。
今年のOB会の出席は40数名。会長の岡本伊佐美さんを中心に往年のプロ野球選手たちを関係者が囲む会である。関係者といっても、私のように薄い薄い関係者もいるのだがー。しかし、今回の話題の中に、キャンプ地だった呉でOB会を開催してもおもしろいな、という話も出たのである。私の出番もありそうになってきて、関係が少しでも濃くなればと思ったのである。
それにしても、70・80代の元プロ野球選手が集まると、こんなに気のいい雰囲気が出るものなのかと思った。「来年も元気でここに出席出来るよう、皆さんちゃんと生きましょうね」と幹事の梶田睦さんのコトバにあるように、今此の時がすべてという淡々とした雰囲気が会場に漂い、すこぶる気がいいのだ。この会ではまだまだ若輩者の私が、年配の方からエネルギーを貰っているのである。

○月○日
12月で会社を定年退職した友人が挨拶回りを兼ねて呉に来た。もう少ししたら、第2の人生をフィリピンで始めるという。友人は、還暦になり頭は白髪になったが、顔色は良く、以前よりシェイプアップして、これからの海外での暮らしに意欲満々である。
団塊世代の大量退職の時期が来て、よく話題に上ったのが「海外での年金ステイ」である。タイやマレーシアでの年金暮らしをしている夫婦の様子をテレビで見たことがあるが、身近な友人が海外での暮らしをスタートするという現実を目の当たりにすると、「おいおい大丈夫か!?」と、ついついそんなコトバが出てきそうなのである。
友人の実際は、来年の春ぐらいにはマニラでオムライス専門の店をオープンさせるというから、年金暮らしとは違うのだそう。しかし、それなりのお金を投資するわけだから、年金暮らしの何倍もリスクを負うことになる。「おいおい大丈夫か!?」とー。
第2の人生に対して、自分でネジを巻き、果敢に生きる友人を・フレッーフレーッー・と声に出して応援するしかないかー。

○月○日
呉駅並びにあるペアーレ呉が来春閉鎖されるという。社会保険庁から引き継いだペアーレ宝町は、民間業者の経営になっても、昔ながらの賑いを見せており、赤字経営ではないという。
健康管理のスポーツやカルチャー教室を備え、また駅前という好立地も相まって人気の施設なのに閉鎖の危機に瀕している。
人口15万人以上の都市で高齢化率日本一を誇る!?呉市にはこれからも打ってつけの施設なのにどうしたもんだろう。
駅前でいえば、呉そごうデパート撤退の噂は今も絶えない。また、中央地区商店街の低迷も続いたままである。私たちは、それらの情報を聞きながら、「やっぱりねぇー」、すぐあきらめ、傍観者になってしまっている。
私たちの住む町、呉をこれからも維持していく為には人やモノやお金を循環させなければ、町の魅力が一つ、また一つと落ちていくのである。「安い・便利」がすべてという消費を続けていった結果が、日本の地方都市の中心街の疲弊した姿なのである。
呉駅前も危くなりだした呉の町だが、皆さん広島方面に出るのを2回に1回、いや3回に1回、いやいや4回に1回抑えましょうよ。昔ながらの呉の町に出掛けましょうよ、と言いたい。寂しい風景を認めることも、呉の町に住む私たちの役割である。何も、いつもいつも賑う処に行くことが幸せには繋がらないことを自覚したい。
今回の特集で、「呉を無縁社会にしないために、意識すること、出来ること」を提案したが、これもすべてが繋がっていることなのである。
縁は機能させないと無縁のままである。
呉に暮らす私たちは、何事も循環させるというリスクぐらいは被りましょうよ。ということで、今年はこれで筆を置きます。
読者の皆様、新しい年も変わらずよろしくお願いします。