Archive for 1 月, 2012

2012年2月号

金曜日, 1 月 20th, 2012

◯月◯日
成人の日、市民会館の成人式をのぞいた。呉市文化ホールでの呉市全体の成人式は3年前で中止になっている。全国いたる所での"新成人の暴れ"問題が呉市でも起きたためである。
本誌も毎年2月号は"新成人の貌"特集を続けてきた。酒を飲んでの"ヤンチャ"が過ぎる新成人は毎年いることにはいた。取材する方としては、面倒なのだがいつものことで仕方ない、というカンジだった。"ヤンチャ"も恒例だったのである。
その成人式の特集を20年近く続けていると、新成人もくれえばんに載ることが記念になったようで、式典の後の本誌の撮影が"恒例"行事の一つになってしまっていた。
その全体式典が中止になり、呉市の各自治体に別れて成人式をやり始めたのは3年前からである。本誌としては、すべての自治体での式典を取材するためには人員が足りない。そこで、独自の撮影場所を決めて新成人に集まってもらった。大和ミュージアムの裏、大和波止場である。
2年続けたのだが、やはりここでも   "ヤンチャ"グループの目立ち過ぎと、新成人の付き添いの親の目立ち過ぎが、どうにも気になり嫌気がさしてきたのである。20年近く新成人の特集を続けてきた私の中で、こんなマンネリ企画を続けていいのか!?おもしろくなくなっていたのである。
"成人式"を古来からあるという儀式ととらえれば、もうとっくに意味合いがなくなってしまっている。みんな、それは自覚しているのである。
タウン誌としては、掲載した新成人が多い程売れることが魅力なのだが、それでいいのか!?と2月号の企画の時にいつも考えさせられてきた。
そんな思いを抱えて、中央地区主催の成人式をのぞいたのである。新成人の中に海上自衛隊員の姿が見える。今年の新成人の数は過去最少といわれているが、それでも市民会館の一階は満席に近い。しかし、よくよく見ると"関係者"の数がやたら多いのである。自治体の人、市職員、警察官、自衛隊員、一般のカメラマンなど、新成人を囲い込んでいるように見えた。呉市文化ホールでの市全体の成人式をやめて、各自治体開催にしたことの緊張感が漂っているのである。しかし、会場の外に設営されているテントは、新成人を祝う食事のサービスが並び、式典のピリピリ感とはまるで違う雰囲気だ。"金曜カレー"で有名な海上自衛隊カレー、睦月のうどん、肉じゃがなどが食べ放題なのだ。また、市役所の一階には、地域の出身中学校ごとのブースがあり、テーブルの上には飲み物が並んでいる。新成人にとっては至れり尽くせりの成人式である。こんな成人式をする時代になったんだと、改めて思い知らされた。素直に、呉地域は自治体の繋がりが残っているいい地域だと再認識させられたのである。

成人の日、関西で「フクシマ再生・よみがえれ東北」をテーマにしたフォーラムが開催された。その中で講演した宮台真司さんの内容が朝日新聞に掲載されている。
"日本では原発に社会的、政策的な非合理性があると訴えても、今後も原発をやめられない。日本の近代社会は①国などに任せて文句だけを言う②「空気」に支配される③行政に従って補助金というホウビだけをもらう、という非民主主義的な政治文化を持つからだ。
本来の近代社会は①引き受けて考える②知識を尊重する③善いことをすると儲かる社会、この社会を実現しないといけない"と言う。
本当にその通り、宮台さんいいことを言っている。
続けて、"国家や市場に任せず、リスクも自分たちで背負う「共同体自治」が東日本大震災後の日本のキーワードだ。日本には共同体自治が大事だという考えがない。欧米で自然エネルギーの運動といえばエネルギーの共同体自治、地産地消を意味する。だが、日本では単なる電源選択の問題だ。巨大システムに依存していることに変わりはない。便利や快適と、幸福は違う"
そこなのである。地域に暮らす我々にとって、便利や快適、そして安けりゃ何でもいいという消費の仕方は、故郷を潰すと思いませんか、と本誌の新年号の特集で書いたばかりである。
震災は、東京の一極集中への危うさを改めて露見させた。東京がコケたら日本全体がコケるという、ばかばかしさを考えさせられたのである。
そんな中で、橋本大阪市長の提言、政策を実行するスピードは素晴らしい。彼の性急さや独善、強引など色々手法を言われるが、あそこまでしないと、"日本"は変ろうとしないのである。東京の危うさを思うと、地方に様々な権限を分散させることを言い募る橋本大阪市長の言葉に共感するのである。
東京発の国家や市場に任せず、リスクも自分たちで背負う地域の「共同体自治」を目指すべきだ、と成人式の風景を見ながら思ったのである。

◯月◯日
NHKの大河ドラマ「平清盛」が始まった。中世の時代背景を描きながら、侍であり、清盛の"親"である忠盛中心の初回のドラマを見て面白くなりそうだと思った。何しろ時代は京の貴族政治が中心で、国家がまだまだ確立されていなかった。その時代を出来るだけ忠実に描き出そうとするドラマ制作者に好意を抱いたのだが、そのドラマにイチャモンをつけたエラいさんがいたという新聞記事を読んだ。
兵庫県知事が、ドラマの中の侍の日常風景を見て、汚い、あれじゃ見る気にならないと申されたとある。神戸の福原もドラマの舞台になるので、「平清盛」に物申したようだが、侍の汚ない衣裳や印象が悪いという批評自体がそもそもばかげている。と同時に、兵庫県知事の「平清盛」批評のオソマツな発言をそのまま記事にすること自体がおかしい。
ドラマの関係者も、こんなエライさんやマスコミの姿を見て、さぞ驚いたことだろう。
私も記事を見て本当に驚いたのである(笑)。