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2014年2月号

木曜日, 1 月 23rd, 2014

○月○日
正月恒例の〝箱根駅伝〟をテレビで見ながら、というより聞きながら過ごした。
そして、これまた私にとって恒例のテレビ番組批判というか、テレビに向かって〝何でそんな番組作るんだ!?時間とお金の無駄じゃ〟と叫ぶことー。
〝ワッハッ、ワッハッハ〟の、出演者の身内受けの笑いの洪水ー。
〝これうまーい。ほんとうまーい〟連発の食べ物番組。
外国の人がわが国のテレビを見ると、こんなノーテンキな国は世界中にない、と思うことだろう。
そんなことを言うなら、テレビを見なければいい、と言われそうだが、これが中々出来ないのである。

テレビのニュースで、年末に呉市で起きた〝看護師殺人事件〟の報道が正月早々から続いている。昨年起きた〝灰ヶ峰死体遺棄事件〟に続いて全国区報道になってしまった。
何とも言いようがないが、男女の愛憎のもつれやストーカー的なこと、そして家族関係の殺人事件が毎週のように全国で起きている。テレビのコメンテーターが、〝この殺人事件は今の社会の歪みが鏡のように表われた不幸な事件ですね〟とか決まり切ったコメントを聞くにつけ、物事の落としどころは一様であって欲しいというマスコミの貌が見え隠れしている。

2020年に東京オリンピック開催が決まり、東京都が拠点のマスコミは一様にオリンピック景気をあおり続けるだろう。アベノミクスに追い風の東京オリンピック開催で、今もマスコミは一様に景気がいい、の大合唱である。そんな東京を見ながら、地方都市呉に住む私の実感として、景気がいいとはとても思えないのである。
円安、株高だから好景気というが、これも金融関係や大企業の為替利益が数字になっているだけのことで、〝実質〟が伴った景気には到っていないという見方も多いのだ。
またもう一つ、東京が大騒ぎになっているのが都知事選である。元総理の細川さんがこれまた元総理の小泉さんと組んで都知事に立候補したからである。東京オリンピックのための都知事選にならないで、〝脱原発〟が争点の都知事選になる。これこそ一様から多様の争点に変わる選挙!?久々に選挙民の意識改革に繋るおもしろい選挙になりそうだ。
元総理二人が言うことは重要であり、多様な意見である。東日本大震災と福島原発事故にアベノミクスは正面を向いていない、とお二人は言っている。東京オリンピックと大震災、原発事故を同じ次元の俎板の上に乗せている。何でもかんでも景気くというばかりで、経済成長がすべての問題を解決するというのだ。これに異論、反論する元総理たちー。私は多様な意見の場があることこそ、そこを信じたいのである。

呉の成人式は今年も各自治体で行なわれる分散式である。もう何年になるだろう。毎年、一部のやんちゃな若者が酒を飲んで起こす騒ぎから警察沙汰になったことで、行政が嫌気を出して、分散式に移行したのである。
しかし、この分散式と今までの集合式のことは、もう一度考え直した方がいい。
何故かと言うと、呉地域に育った同じ年の者が一堂に集まることは、成人式以外にはない。生涯一度きりの集まりなのである。〝同じ年の人間が、呉にはこんなにおるんじゃ〟という共同体の中での連帯感を持つことだけでも集まる価値があると思うのだ。自分の育った町を公的に意識して貰うチャンスが成人式なのである。

地方の人口減を少しでも緩やかにするために、行政も経済界も市民も若者の自立、親離れを促すことである。若者の安い給料でも、家庭が作れる環境をどれだけ地方都市で作れるかということだ。また結婚に失敗して、一人で子育てをする女性を応援することこそ、地域は大事にするべきなのである。
今年の新成人は生まれてこのかた、日本経済が停滞し続けているために、景気がいいことを味わったことがない、そのために、現実主義者が多いという。また、小学校時のゆとり教育が効いて、競うことを嫌うという。
しかし、この一様な世代論も、マスコミが作りあげる、社会が安心しそうな落としどころなのである。
そんな中、私たち大人の多様な生き様を若者に見せる環境を、どう地域で作り上げるか、それを成人式につなげていきたいものである。