Archive for 4 月, 2014

2014年5月号

月曜日, 4 月 21st, 2014

◯月◯日
呉の中心部を流れる堺川は、灰ヶ峰中腹に水脈を発し、いくつかの小川が合流して呉湾に流れ込んでいる。その堺川に架かる橋は、なんと82あるという。まさに町中の生活橋ばかりが架かる川なのである。
今回の本誌特集は、その堺川の小春橋から五月橋、花見橋、楓橋、弥生橋、二重橋までの川沿いの通り、その名もそのままの〝堺川通り〟。そこに展開する飲食店の並びを取材した。
この堺川通りには、元々飲食店は多かったのだが、何年か前からポツリポツリと新店が出来、気がつくとズラリと飲食店が連なる新しい通りに様変わりした感がある。割烹、居酒屋、焼鳥屋、鉄板焼、フレンチ、イタリアン、お好み焼き、ラーメンなど、この通りに来れば殆どの料理が食べられるというグルメ通りになっていたのだ。
橋から橋の一区画だけを見るのではなく、何本かの橋を横に見て、堺川通りを歩くと、あるわあるわ、古い店に混じって色々な料理がウリの店が目に入ってくる。
新しい飲食店が出来ると必ず顔を出すと言う飲み友達がいるが、その彼が言うには〝「ええ店」とはうまけりゃええ、安けりゃええ、だけではないプラスαがなけりゃー〟と言う。〝それは何ない?〟と聞くと、〝店内の雰囲気よの。落ち着かん店は気が悪いという事よ。店の人の気が悪い店は客がおらんじゃろ〟。
そのとおり。居心地のいい店の理由を自分なりに考えてみるといい。店を分析してみる!?いやいや、そんなオーバーなことではない。少しばかり町の評論家になればいいのである。
「ええ店知っとるよ」と人に情報を教える時、説得力があれば、そこはもう「ええ店」で、あなたの「知ってる店」のカタイ一店になるのである。町の評論家になれば、店と客は五分と五分なのである。

ところで、この堺川、本誌では2度目の特集だ。呉湾から灰ヶ峰中腹までよく歩いたものだが、今のような堺川になるまでの歴史を知るにつけ、川というものは自然と町の営みの折り合いをつけるために莫大な経費をかけて水利を作ってきたことが分かる。
その歴史情報はもっぱら「大呉市民史」から私は得ている。「大呉市民史」は明治、大正、昭和史の5刊が昭和18年に発行された。呉地域の新聞記事を編集した大書だ。著者は呉新興日報社の弘中柳三氏。
この中では、呉に海軍鎮守府がおかれた明治時代中期までは、「境川」という漢字が使われている。埋立地の新開地(今の堺川と二河川の間の土地)と和庄村の堤防の間の川だから、境川と呼ばれていたのである。その境川から現在の流れの堺川になるまでは、堤防工事、橋梁工事など、莫大な予算が計上されたという記事が掲載されている。
今のようなコンクリート橋になる前の木造橋の頃、明治時代後期のことである。
〝堺橋にハゼ釣りの群集が出現、通行もままならない〟というー。オンボロの木造橋だった堺橋付近までハゼが海から上ってきて、入れ食い状態で釣れたので、日頃釣りをしない者までハゼ釣りに押しかけたため、堺橋が群集の重みで危うい!?というひやかしの記事だった。
その後堺橋は広島県で最初に開通した市街電車が通るために、強固なコンクリート橋に生まれ変わる。先日、二河川に架かる二河橋が昭和初期建造時の雰囲気のままに修復されて開通したが、この二河橋から堺橋を通って本通までが電車通りだった。二河橋も堺橋も昭和初期の石造りを残した橋で、まさに呉の歴史遺産なのである。
話はそれ気味だが、もう一つの大呉市民史をひもとくと、〝小春橋に数百名の見物客出現ー〟。7月の厳島明神祭(管弦祭)の日の満潮時、堺川で泳ぐ男女がどんどん増え、それを見ようとやじうまが小春橋に溢れたというもの。橋の袂にはやじうま目当てに物売りまで現われたと言う。大呉市民史の中にはこのように堺川だけでも想像力をかき立てる記事で溢れているのである。
今回の特集は堺川通り、〝「ええ店」が並んどるよーなで〟という特集にどうか町の評論家として対して頂きたい。そしてそのついでに堺川に架かる橋の欄干でも叩いて、川の風景を眺めに出掛けて下さい。夕暮れ時は雰囲気いいよーなで。
◯月◯日
プロ野球が始まった。広島カープのオープニングゲームが当然マツダスタジアムであると思っていたら、なんとナゴヤドームで開催された!?Aクラスに入ると、オープニングゲームの権利を得るとは衆知の話だが、そうでもないらしい。そういえば、今年は1位の巨人と2位の阪神が東京ドームでオープニングゲームをしていた。どうもよう分からないシステムになっている!?
まあ、オープニングゲームを広島で出来ないのも納得いかないが、それより腹が立ったのは、テレビ中継がなかったことである。クライマックスシリーズに昨年やっと出場して、さて今年もやるぞ、と地元ファンをたきつけていたテレビ局が、なんでオープニングゲームを放送しないのか、それが解せないのである。
それに比べて大リーグ放送の充実はどうだ。ヤンキースに田中将大、黒田博樹、イチローが揃い、レンジャーズのダルビッシュ、レッドソックスの上原と、見たいゲームが目白押しだ。広島ファンは茶の間でカープの放送と大リーグの放送を見比べることになる。必死の形相で投げる黒田選手を見た後、日本野球というか、カープ野球というか、野村監督のベンチの様子を見るにつけ、何か気持ちがすこしずつ醒めてくるのである。
開幕してカープの調子がいいが、騒いでいるのはマスコミだけのようだー。
ガンバレ〝カープ放送〟だ!?