Archive for 9 月, 2014

2014年10月号

水曜日, 9 月 24th, 2014

○月○日
延長50回表、中京高が無死満塁からあっという間に3点を取った。崇徳高が力尽きた瞬間である。
兵庫県明石球場での全国高校軟式野球大会準決勝、崇徳高と中京高の戦いは4日がかりの試合だった。
この試合の事は大々的にマスコミに取り上げられて全国に伝わった。しかし、どうしてこの誌面に私が書いているのかというと、4日目の延長46回からの試合を観戦していたからである。
明石の昼網市場をのぞくために明石に行っていた時に、なんと〝あの試合〟が明石球場で続けられていたのだ。この試合を見れるという偶然に感謝しながら朝9時に明石城跡の中にある球場に足を運んだ。テレビ局の放送車などが詰めかけ、球場のスタンドは騒然とした雰囲気だった。しかし、グランドでプレーを続ける両校ナインはスタンドの興奮をよそに、至って静かである。軟式野球は硬球と違って球が飛ばないから、点が入りにくいといわれるが、そんなことはない。全国大会に出場するチームになると、守備力が見事にしっかりとしている。特にキャッチャー、ピッチャー、セカンド、ショートのセンターラインの守備が圧倒的にうまい。そして、両チームのキャッチャーの肩のいいのには驚かされた。
中学校で私も軟式野球をやっていたのだけれど、高校までいくとこれ程軟式野球は洗練されるのかと、感動したのである。
それにしても、本当にいい場に巡り合ったものである。昨夜の明石の居酒屋で食べた骨切りをした穴子の炙りのうまかったことも重なり、〝明石は気がええ〟とつくづく思ったのである!?
○月○日
海上自衛隊の金曜日の食事は決まってカレーライスである。それに倣って、呉の町でも金曜日はカレーを食べようよ、という勝手連的な〝ハナ金カレー部〟も生まれ、市民を巻き込んで町を盛り上げている。
ところで、個人的な私のカレーライス史を思い起こしてみる。最初は、何と言っても私の父親が作る家カレーだ。そのカレーは、小麦粉とカレー粉で作る黄色いカレーだった。月曜日が休みだった父は、気が向いたらカレーのルウ作りから始まり、野菜や肉を何時間も煮込む本格的なものだった。だから、私にとってのカレーの日は、金曜カレーならぬ月曜カレーだった。
当時は、今のように簡単に作れるカレールウなどほとんど出回っていなかった。だから、即席カレールウが家にやってきた時は、魔法のようにおいしく出来るカレーにオーバーにいうと狂喜したことを覚えている!?
そうして、父は即席カレーの出現でほとんど家でカレーを作らなくなった。しかし、その代わりに中通の〝いせ屋〟にたまに連れていってくれた。いせ屋で頼むメニューは決まっていて、父以外はみんなカレーライス。父はビフテキとキリンビールだった。いせ屋のカレーライスは父が作ったカレーと色は似ていたが、味は数倍おいしかった。しかし、テーブルの上のビフテキのうまそうな匂いにはまいった!?ことを今でも思い出す。
カレーの店で一番の思い出といえば、東京は渋谷道玄坂にあったムルギーである。’70年代の頃である。古びたレンガ造りの建物で、店内も独特の匂いと相まって年季が入っていた。
席に着くと、店主が水をテーブルに置くより先に、〝タマゴ入りですね〟と言う。私はメニューを見て、どれにしようかと考える素振りを見せると、またすかさず〝タマゴ入りですね〟と駄目押しされる。タマゴ入りムルギーカレー、これを食べなさい、というのである。まっいいか、と店主に従ったのだが、その後、常連になってもゆで卵が乗ったタマゴ入りムルギーカレーを判で押されたように言われ続けた。考えてみると不思議な店だった。しかし、カレーは旨かった。野菜や肉は濾されていて、スープカレーのようだが、これが濃くて辛い。クセになってしまうカレーだった。ずい分前だが、東京に行った時に寄ってみたが既に店はなくなっていた。
今回特集の〝戦艦大和のカレイライス〟は11月5日㈬NHK BSプレミアムで放映される。10月12日㈰、呉の大和波止場で開催される〝海軍グルメフェスタin呉〟もドラマに組み入れられているという。虚実一体となったおもしろいテレビドラマになっている。
ドラマでは、戦艦大和のカレイライスを再現して、旧軍港4市の海軍グルメ対決にのぞむ筋書きだ。10月12日のNHK主催のステージでは、ドラマに主演した秋元才加さんも来場して復活再現される戦艦大和のカレイライスのイベントに参加する。また、イベント会場ではドラマの最終カットを撮影するそうである。